2008/09/11

「コンセント」 田口ランディ

田口ランディの作品は、ここ数年来読んでいなかった。

以前、私が読んでいた頃の彼女の作品は、小説というよりもエッセイだったと思う。性的な内容が多いのが特徴のようでもあったのだが、共感を呼ぶ部分もあり、なんとなく好きだった。

何年か前、10年もたっていないと思うのだが、屋久島に旅行に行った。
そのとき、友人が田口ランディのエッセイ「ひかりのあめふるしま屋久島」を薦めてくれたのだった。
そこには、彼女の他の作品にはそれまでになかった、キラキラした生命の力みたいな色が輝いていた気がする。

ふと思い出して最近の著作を調べてみたら、何冊か小説が出版されていた。なんとなく読んでみなくてはいけないと思った。最新作は「キュア」。これを読もうと思ったのが、まだ文庫になっていない(←最新作なんだから当たり前)。持ち運んで読むことを考え、文庫になるのをちょっと待つか~…なんてケチ根性を出していたのだが…

成田空港でふと入った本屋で目に飛び込んできたのが田口ランディの「コンセント」だった。多分、彼女の初小説。コンセントというタイトルからイメージされたのはインフォームド・コンセント。彼女が意図するコンセントってなんなのかイメージできなかった。でも、買わなきゃいけない気がしたので、ほとんど迷うことなく川端康成の名著「伊豆の踊子」とあわせて購入した。

「コンセント」を読みたいのに、私は何か躊躇があった。手元におきながら先に別のものを読みすすめていた。2ヶ月のペルー生活の間ずっとベッドサイドにおいてあったが、ついにページを開かなかった。ハマりそうだという予感があったのかもしれない。

帰国してすぐに日帰り出張があったので、私は文庫本2冊をバッグに押し込んだ。その1冊が「コンセント」。案の定、往復の電車で夢中で読み耽った。夢中の余り、電車を間違えやしないか、我ながら心配になった。

最近はビジネス書を読む機会が多かったので速読をこころがけてきたが、「コンセント」はそうはいかなかった。すっかり私の昔の読書スタイルに浸り、じっくりと、時にはページをめくりなおしながら読んだ。ブスブスと音を立てて世界にはいっていく感じがした。快い。

結局、往復の電車を利用して一日で読破してしまった(あとがきは自宅のトイレで…^^;)のだが、なぜ「コンセント」に自分が手を伸ばしたのか、なんとなくわかった気がする。これは…たぶん。横着して最新作だけを読むのではなく、最初の作品から全部読めということなのだ。

同じ作家の作品をいくつもいくつも読むのは、私の子供の頃からの読み方だ。
自分では、新しい作家を自分でみつけて世界をどんどん広げて読むことができない「ダメな」タイプだと思っていたのだが、ふと、意外とそうでもないかもしれない。

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